2026/05/07 19:58


松葉ジュースを作り始める前からSNSで松のアレコレをみては、見様見真似で色々やってみていたのですが、松葉ジュースを実際に飲んでからはその好奇心も加速して今に至ります。
夜な夜な松のことを調べる日々が続くようになりました。
すると出てくる出てくる。
松を大切にしてきた文化が世界中に。

⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
ロシアには「ヴァレーニエ」と呼ばれる
松ぼっくりのジャムがあります。
松葉ジュースを教えてくださった方が手作りされていて、
松葉発酵豆乳ヨーグルトと一緒にいただきました。
琥珀色のとろりとしたシロップの中に、ベビー松ぼっくりが丸っとそのまま入っていました。
正直なところ、恐る恐る口に入れました。
その小さな松ぼっくりは、舌で簡単に崩れる柔らかさで、
甘さの中にほんのりの酸味と、ふわっと広がる森の香り。
「これ、松ぼっくりなの?」と
何度も確認したくなるようなおいしさでした!
ロシアでは松ぼっくりはビタミンC・B群・フラボノイドが豊富で、昔から風邪の予防、免疫を上げる、疲労回復、気管支炎の治療として親しまれてきたそうです。
拾った松ぼっくりと水を入れた鍋をストーブにかけて、その蒸気で風邪予防、なんていう使い方も。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
フランスでは松の樹皮から抽出した「ピクノジェノール」というエキスがサプリメントとして広く使われています。
更年期のほてりや気分の波、コレステロールの変化、肌や髪のこと。
女性が「なんとなく気になる」ことへの研究論文が、世界中で積み上がっています。
北欧のレストランでは、松葉・松ぼっくり・松の樹皮までがシェフたちの食材として当たり前に使われているそうです。
フィンランドでは「最もフィンランドらしいアイスクリームの味」と呼ばれるほど、松は日常の味。こちらも大変気になっています。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
中国では何百年も前から、松花粉・松の実が不老不死の食材として薬膳料理に欠かせない存在とされてきました。
松花粉はパーフェクトフードとしても注目されています。
イタリア料理でおなじみの松の実も、古代ローマ時代から食べられていたもの。
博物学者プリニウスは「松林の空気が健康によい」と2000年前に書き残しています。
現代の「森林浴」に繋がっている気がします。


⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯
そして世界中の遺跡や建築物に、松ぼっくりを模した彫刻やモニュメントが残っています。
バチカン美術館には「ピーニャ(松ぼっくり)の中庭」があり、高さ約4メートルの巨大な松ぼっくりのブロンズ像が。永遠の命と再生の象徴として、2世紀に作られたとされています。ダンテも「神曲」の中で言及したほどです。
エジプトのオシリスの杖、ギリシャ神話のディオニュソスの杖、カンボジアのアンコールワットの塔。


時代も場所も文化も違うのに、松ぼっくりが神聖な象徴として繰り返し登場してくる。
一説には、松ぼっくりの形が人間の脳の中にある「松果体」という器官に似ているからだといわれています。
ちなみに「松果体」という名前自体、松ぼっくりからきています。
古代の人がどうやってそれを知ったのか、今もよくわかっていません。
ただ、世界中の人が時代も場所も違うのに、松と密接に繋がっていた。
それはきっと、偶然じゃないのかもしれない。
と私は思っています。

そんな松の恵みを、現代日本に生きる私は、毎朝一杯。
フレッシュな松葉ジュースとして飲んでいます。

次回は、日本と松のお話を。